2004年09月15日

キャッチボール ICHIRO meets youのレビュー

キャッチボール ICHIRO meets you

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今日は本を読めなかったので、以前読んだものをご紹介します。
今季のイチロー選手の活躍ぶりは衆知の事実で、もはやそのレベルは異次元にまで達していると言っても過言ではないでしょう。
いきなりこんなことから話すのも恐縮なのですが、元々イチロー選手が好きだったわけではありません(ウヒー イチロー選手、並びにファンの皆様ごめんなさい)
言い訳をさせてもらうならば、日本にいた時のマスコミの表現の仕方が良くなかったのと、どちらかというとイチロー選手はあまりマスコミの前で話す機会を持たない(要するにマスコミ嫌い)人だったので、あまり良いイメージを持っていませんでした。能力は凄いけど生意気な奴という風に思っていました。今から考えると失礼極まりない事ですけど^^;
直接好きになったきっかけはMBLデビューを果たした2000年。
当時メジャーのマスコミはイチロー選手に対して相当辛口のコメントをしていました。
流石に同じ日本人としてカチンときました。
「日本が誇る最高性能の安打製造機を舐めるなよ!」と。それから熱烈に応援するようになりました。
その結果がどうであったかは言う必要はありません。考えられる最高の成績をメジャーに残し
日本の「野球」のレベル・・・というよりイチローのレベルがメジャーリーグの「ベースボール」でも十二分に通用することを証明したのでした。
と同時にもう一つのきっかけがありました。
当時私の在籍してた大学で、ゼミのゲストに元ヤクルトスワローズ選手の栗山秀樹さんがいらっしゃいました。
そこでお話を直接させて頂いたのですが、彼は
「イチローは誤解されやすいんだ。本当はとってもいい奴なんだよ」
と仰ってました。
この頃、ようやく既存のマスメディアの矛盾と限界に気づき始めていたので確かに直接一度もお会いしたことのない人を、与えられた情報だけで判断するのはあまりにも稚拙で非常識な行為だなと気づきました。
メジャー1年目以降、彼の足跡や彼の生の声が綴られている物をかなり読み漁りました。
(まだまだ数冊で大したことないんですが・・・^^;)
総じて感じたのは「やはり彼は本物の『天才』なんだな」ということでした。
栗山さんもおっしゃってましたが、彼は言葉にするまでに時間がかかることがあるそうです。
それは安易に発することなく、自分の中できちんと整理、熟考してから「言葉」として現しているそうです。
一聴すると、同じ日本人でもその真意を汲みきれないことをおっしゃいますが、その言葉には深い意味が込められていると常々感じさせられます。

毎回の如く前置きが長いのですが、この本は糸井重里さんとの対談形式で綴られています。
どの項目で発している言葉でも非常に重く、考えさせられ、勉強になるのですが一番驚いたというか感銘を受けたのが
「ヒット1本が、どれだけうれしいか。」
という言葉でした。
彼はあまり記録や数字にはこだわらないのですが、唯一と言ってもいいくらい拘っているのが「200」という数字。
変動する数字ではなく、シーズンを通じて「積み重ねられる」数字。
素人にはポンポンと簡単に打っているように思えるヒット。
(今シーズンは特に5打数5安打とかもう信じられない・・・)
そして試合中は決してその喜びを公にすることはない。
しかし、この本を読んでからは
「あ〜きっと塁上で(顔には出さないけど)凄く喜んでいるんだろうな」とか
「大好きだと言っていた車の中で一人その喜びを噛み締めて笑っているんだろうな」とか
考えながら見ています。
今シーズンの初めは不調と言われ、本人自身もマイナー落ちを志願していたとかいろいろ情報が出てきています。
ヒット数のニュースでももちろん驚くのですが、最近で「これはないだろ」と愕然とさせられたのがシーズン当初に地元紙がイチロー選手を批判したコラムだかニュースだかを報じたそうなのですがその記事を書いた記者が、謝罪と訂正の記事を載せたというものでした。
世の中は本当に無責任でいぢわるで、その人が良い時には天にまで上がれと言わんばかりの大絶賛をするのに悪い時になると、それこそ人でなしのように苛烈に非難します。
その記者の公正さにも心を打たれましたけど、何より凄いのは文字通り実力で、結果を出すことで非難・批評を引っ込めてしまったイチロー選手の凄さ。
この人に通常の基準を当てはめて「凄い」だの「天才」だの言うのはもはや失礼でしかないのですが、しかし改めて「イチロー」という野球人の存在感を思い知らされました。
彼もこの著書の中で
ぼくに興味を持ってくれている人たちというのは、ぼくはもう、一生のつきあいだと思っているんですね。
2003年9月下旬、地区優勝の可能性も消え、シーズン終了直前の試合でも球場に足を運んでくれるファンについて、イチロー選手は「こういう時に来てくれる人は本当に好きな人たち。楽しみはそこしかないでしょう」と語っている。
チームの成績がどうであれ、イチロー選手の「記録」がどうであれ、彼に関心を持ち続けている人を大切にしている。
私も今ではそう「なった」と思います。生で、球場でイチローを見たいと思う。それがシーズン最初のゲームでも最後のゲームでも、偉大な記録がかかったゲームでもそうでないゲームでも。
世の中にはイチローを説明できる言葉は存在しないではないかと最近思います。
「イチロー」は「イチロー」でしかない。

ファンの方は既に購入済みだと思います。
ただ、イチロー選手の言葉は、現在前線で働いている人、あるいは一流予備軍の人でも学ぶべき点を多く含んでいると思います。再三述べている通り、その道での「成功者」の言葉には必ず学ぶべき点を多く含んでいます。
ご一読をオススメします。もちろんオススメ度は★★★★★です。
posted by 月夜見(けん) at 21:38| Comment(0) | TrackBack(1) | 書評(スポーツ系) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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